フードデリバリーのなかでも「menu」「Uber Eats」はユーザー数が多く、主要のサービスといえます。
どちらも魅力的なデリバリーサービスですが、働くうえでそれぞれメリット・デメリットがあります。デリバリーサービス選びに失敗しないためにも、menuとUber Eatsの違いについて把握することが大切です。
そこで本記事では、デリバリーサービスのmenuとUber Eatsを比較し、両者の違いについて紹介します。配達員としてデリバリーサービスへの登録を検討している方は、ぜひご覧ください。
目次
配達員として働くうえで、menuとUber Eatsを検討する際に比較する際に重要となるのは「配達エリア」「加盟店舗数」「ユーザー数」「配達報酬」「アプリの使い勝手」でしょう。以下では、6項目について比較表にしたので、ぜひ参考にしてください。
menu | Uber Eats | |
配達エリア | 33都道府県 | 47都道府県 |
加盟店舗数 | 8万店舗以上 | 15万店舗以上 |
ユーザー数 | 100万人以上 | 500万人以上 |
配達報酬 | 基本料金(260円)+ 距離加算費(3kmで180円程度)- サービス手数料(10%程度)+ インセンティブ=全体報酬 | 基本料金(300円程度)+ 配達調整金額(交通混雑など)- サービス手数料(10%)+ インセンティブ=全体報酬 |
主なインセンティブ | ・ブースト (エリアの依頼件数が増加した場合) ・ 紹介制度(配達員を紹介した場合) レベルアップボーナス (既定のレベルに到達した場合) ・ランクボーナス (既定のランクに到達した場合) | ・ブースト (依頼が多い時間帯・エリアの場合) ・クエスト (課せられたクエストを達成した場合) ・ピーク料金 (エリアの依頼件数が増加した場合) |
アプリの使い勝手 | 〇 | △ |
※記載内容は2022年6月時点のものであり、今後変わる場合があります。
以下では、各項目について順番に詳しく解説します。
配達エリア
自分が住んでいる地域が、配達エリアに含まれているかを必ず確認しましょう。働きたいと考えるフードデリバリーサービスが配達エリア内に含まれていない場合、そのデリバリーサービスで稼ぐことは困難です。
配達エリアは、menuが33都道府県、Uber Eatsが47都道府県となっています。このことから、配達エリアについてはUber Eatsが優位といえるでしょう。
menuの配達エリアも拡大しているものの、東北など一部地域にはまだ対応していません。menuの配達エリア外に住んでいる方は、Uber Eatsの配達員として働くことを検討しましょう。
加盟店舗数
自分が住んでいる配達エリアの加盟店舗数もチェックしましょう。加盟店舗数が多いほど配達リクエストが多く発生するため、受注できる仕事の選択肢が増えます。近場の仕事を集中的に受注することで、配達件数が増え、短時間でも稼げるチャンスがあるでしょう。
加盟店舗数は、menuが8万店舗以上なのに対し、Uber Eatsは15万店舗以上となっています。menuの加盟店舗数も増えてはいるものの、加盟店舗数の多いUber Eatsのほうが、複数の仕事を受注して稼ぎやすいといえます。
とはいえ、menuの加盟店舗数も決して少なくありません。また、大都市に近いほどmenuの加盟店舗数も多い傾向があるため、都市に住んでいる場合はmenuで働くこともおすすめです。
ユーザー数
配達員に配達を依頼するのは、フードデリバリーサービスのアプリに登録しているユーザーです。よって、加盟店舗数だけでなくユーザー数もしっかりチェックしましょう。ユーザー数が多いほど配達依頼も発生しやすく、初心者でも受注できる可能性が高まります。
ユーザー数はmenuが100万人以上、Uber Eatsが500万人以上となっています。約5倍の差があり、ユーザー数でいえばUber Eatsのほうが圧倒的に多いです。
とはいえ、menuのデリバリーサービスは、2020年に開始されているため、Uber Eatsよりも3年以上遅くに始まったサービスと考えれば、差が出て当然といえるでしょう。menuは都市部を中心に人気が高く、都市によってはUber Eatsよりもユーザー数が多くなるケースもあります。
配達報酬
デリバリーサービスで稼ぐのであれば、配達報酬は気になるポイントでしょう。報酬体系はデリバリーサービスによって異なるため「インセンティブ」も含めて詳しくチェックする必要があります。インセンティブとは、基本報酬に上乗せされる追加報酬のことです。インセンティブが充実していれば基本報酬に上乗せして加算されるため、多くの報酬が得られるようになります。
まずは、両者の報酬体系について把握しましょう。menuとUber Eatsの全体報酬は、それぞれ次のように計算されます。報酬からはサービス手数料が引かれますが、インセンティブは計算対象外です。なお2022年6月時点では、menuのサービス手数料はキャンペーンで無料となっています。キャンペーン適用外であれば、実際にはUber Eatsと同様に10%程度のサービス手数料がかかります。
Uber Eatsの全体報酬=
基本料金(300円程度)+ 配達調整金額 - サービス手数料(10%)+ インセンティブ
基本料金は、受注1件ごとに発生する報酬です。menuは260円固定ですが、Uber Eatsは配達距離や配達時間により若干変動します。ただし、Uber Eatsの報酬計算方法について詳細は公表されていません。配達員の実態を見る限りでは、基本料金は多くの場合、300円程度になっています。
基本料金に対して、menuだと距離加算費が上乗せされます。これは「ピックアップ距離(km)×ドロップ距離(km)×20(円)」で計算される金額であり、遠方の配達ほど報酬が増えます。一方、Uber Eatsでは交通混雑などのイレギュラー時には配達調整金額が上乗せされますが、毎回ではありません。
報酬体系で比較すれば、距離加算費の存在が大きいmenuが優位といえます。また、menuにはレベルやランクといったインセンティブがあり、特に登録初期は報酬アップしやすいでしょう。初心者の配達員がすぐに報酬を稼ぎたいのであれば、menuがおすすめです。
アプリの使い勝手
仕事を受注したり配達先を確認したりする際には、配達員専用のアプリが欠かせません。アプリはデリバリーサービスによって異なるため、機能や画面の見やすさなどをチェックしましょう。アプリが使いづらいと、業務効率が低下することもあります。
とはいえ、menuアプリ・Uber Eatsアプリともに基本機能は一通り揃っており、画面の見やすさも大きな差はありません。ただしUber Eatsアプリは海外製ということもあり、日本語が独特な部分もあります。日本製のmenuアプリのほうが、視覚的にわかりやすいでしょう。
ここまでは、menuとUber Eatsの違いについて解説しました。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが絶対的に優れているとはいえません。
そのため、自分により向いているデリバリーサービスを選ぶことが大切です。ここでは、menuやUber Eatsで成功しやすい人の特徴を紹介します。
menuの配達員として成功しやすい人の特徴は、主に次の2つです。
1.都市に住んでいる
地方では、ユーザーや加盟店舗がそれほど多くないため、受注の難易度が上がります。一方で、都市に住んでいる場合はユーザー・加盟店舗が多い分、仕事をより受注しやすいでしょう。
2.自転車に乗るのが好き
地方に住んでいる方がmenuで配達員をする場合、長距離配達が増える傾向にあります。ただしmenuの報酬体系であれば、長距離配達ほど報酬が高くなります。自転車に乗るのが好きな方であれば、日々の仕事が苦にならないうえに、距離加算費を上乗せできるためお得です。
Uber Eatsで成功しやすい人の特徴
Uber Eatsの配達員として成功しやすい人の特徴は、主に次の2つです。
1.地方に住んでいる
Uber Eatsであれば47都道府県が全て配達エリアに含まれています。そのため地方でもユーザーや加盟店舗が比較的多く、仕事を受注しやすいでしょう。
2.まとまった配達時間を確保できる
Uber Eatsのユーザー数は、menuと比較する5倍ほどの差があり、多いといえます。そのため、Uber Eatsに配達リクエストが集まる可能性は高いでしょう。とはいえ多くの配達をこなすためには、それなりの時間がかかるため、まとまった配達時間を確保できる方が報酬を積み重ねやすいです。
menuやUber Eatsは魅力的なデリバリーサービスですが、全ての方に向いているとは限りません。近年では、さまざまなデリバリーサービスが普及しており、menuやUber Eatsのほかにも数多く存在します。自身に適したフードデリバリーサービスで働きたいのであれば、menuとUber Eats以外の選択肢も検討しましょう。
ここでは、menuとUber Eats以外でおすすめのデリバリーサービスを3つ紹介します。
- 出前館
- エニキャリ
- Wolt
出前館
CMでおなじみの「出前館」は、アクティブユーザー数が2022年2月時点で約800万人もいる人気のデリバリーサービスです。1件当たりの報酬は約715円と、デリバリーサービスのなかでもトップクラスの高さを誇っています。配達距離も平均1.7km程度と比較的短く、効率的に稼ぎやすい魅力があります。
また、拠点スタッフによる説明会などのサポートも充実しているため、初心者でも安心です。これから配達員の仕事を始めるのであれば、最初に登録を検討したいデリバリーサービスといえます。
エニキャリ
「エニキャリ」は、2019年に登場したばかりの東京発のデリバリーサービスです。社割のランチクーポンを利用できるなど、他のサービスにはない福利厚生が特徴といえます。インセンティブなど詳細が公表されていない部分も多いものの、東京に住んでいる方は登録を検討してみるのもよいでしょう。
Wolt
「Wolt」は、2014年に登場したフィンランド発のデリバリーサービスです。2020年以降は日本各地にもサービスを展開しており、特に北海道や東北でユーザー数が増えています。「最低時給保証」があるため、注文が入らなくても報酬を得られるメリットがあります。まだまだ加盟店舗数は多くないものの、北海道や東北に住んでいるのであれば登録を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
menuとUber Eatsの違いをまとめると、下記の通りです。
- menuは報酬に距離加算費がプラスされ、インセンティブも充実している
- Uber Eatsは加盟店舗数・ユーザー数が多く、幅広い配達エリアに対応している
- 都市に住んでいる人や、自転車に乗るのが好きな人には、menuのほうがおすすめ
- 地方に住んでいる人や、時間を確保しやすい人には、Uber Eatsのほうがおすすめ
先述した通り、近年ではさまざまなデリバリーサービスが存在します。自分に合ったものを選ぶのであれば、menuやUber Eats以外の選択肢も検討しましょう。
menuの全体報酬=
基本料金(260円)+ 距離加算費 - サービス手数料(10%程度)+ インセンティブ