昨今では、働き方の自由度の高さから副業としてフードデリバリーの仕事を始める人が多くなっています。しかし、これから配達員を始めるか検討している人の多くは、雨の日の配達に不安を抱えているでしょう。
自転車で移動することを考えると、雨の日は視界が悪くなるため配達の効率が低下します。しかし、雨の日はフードデリバリーの依頼が多いため、配達件数を稼ぐことが可能です。
本記事では、雨の日のフードデリバリーが稼げる理由や注意点、必須グッズをお伝えします。フードデリバリーで稼ぎたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
雨の日のフードデリバリーが稼げる理由
フードデリバリーの仕事が雨の日に稼ぎやすい理由は、主に下記の3つが挙げられます。
- 雨の日は注文が激増
- 配達員の稼働数が少ない
- サービスによってはインセンティブが加算される
以下では、それぞれ詳しく解説します。
雨の日は注文が激増!
注文者がフードデリバリーを利用する理由は、「自ら店頭に行くことが面倒だから」が多いでしょう。特に雨の日であれば、尚更外出することが億劫になります。そのため、悪天候のときほどフードデリバリーを利用する客が増えるでしょう。
雨の日は、配達員の稼働数に対して注文数のほうが多い状況になりやすいため、初心者でも受注しやすくなります。雨の日の配達に慣れた配達員であれば、1日に数十件もの配達をこなすことも可能です。配達数を増やせれば、当然ながらフードデリバリーの報酬も上乗せできます。
配達員の稼働数が少ない
雨の日は配達員の稼働数が減少する傾向にあるため、さらに受注しやすくなります。悪天候の中でお店へ行くことが面倒なのは、配達員も同じだといえるでしょう。フードデリバリーでは、基本的に働きたくない日に働く必要はありません。そのため、活動しづらい雨の日に配達を見送る配達員は多いでしょう。
稼働する配達員が減ってしまう一方で、前述のように注文数は増加します。よって、1人の配達員が1日に受注できる配達の数は、晴れの日と比べて大幅に増えるでしょう。配達数を増やすことで、収入アップが期待できます。
サービスによってはインセンティブが加算される
サービスによっては、雨の日の配達にインセンティブ(追加報酬)が発生することもあります。
注文数に対して配達員の稼働数が少ない場合、注文者の待ち時間が増えてユーザーの満足度が低下する恐れがあります。そのため、こうしたリスクの高い悪天候の日に少しでも配達員を増やすべく、インセンティブを加算するフードデリバリーも存在します。
インセンティブの金額や条件は、サービスによって異なります。例えば、「Uber Eats」では雨の配達エリアで、基本料金の倍率が増加する「ブースト」が発生しやすくなり、一定の倍率で基本報酬がアップします。こうしたインセンティブを活かすことで、雨の日により稼ぎやすくなるでしょう。
ただし、雨の日専用のインセンティブがないサービスでは競争率が下がるため、受注しやすくなる側面もあります。
雨の日にフードデリバリーの配達を行う際に注意すべきこと
雨の日のフードデリバリーは稼ぎやすいとはいえ、視界が悪くなるため配達の際は十分に注意しなければなりません。雨の日にフードデリバリーの配達を行う場合、下記の4つに注意しましょう。
- 視界を確保する
- スリップと転倒に注意する
- 無駄のない動きをする
- 商品を保護する
以下にて、それぞれ詳しく解説します。
視界を確保する
雨の日には、できる限り視界を広く確保するよう心掛けましょう。雨粒が目に入りやすいのはもちろん、着用する雨具によっては視野の端がさえぎられてしまいます。視界の悪さから相手がいる事故を起こしてしまった場合、賠償金を求められるケースもあります。
雨でも視界を確保できるように、雨具の備えが必要です。また、フード付きの雨具では、太陽光がさえぎられて昼間でも視界が暗くなるでしょう。暗いと感じた場合は、時間帯に関係なくライトを点灯することが必要です。
スリップと転倒に注意する
雨の日は道路が滑りやすくなっているため、スリップ・転倒に注意しましょう。フードデリバリーの仕事は「身体が資本」です。スリップや転倒で致命的な怪我を負った場合、配達員を続けられなくなるリスクもあります。また、料理を運んでいる際に事故を起こすと、料理が運べなくなり、注文者や飲食店に迷惑がかかってしまいます。
特にカーブやブレーキを行う際は、晴れの日と同じ感覚では危険です。道を曲がるときには、急カーブにならないように自転車の速度を落とす必要があります。ブレーキが利きづらくなるため、極力早めにブレーキをかけましょう。マンホールのように、濡れると滑りやすくなる場所は避けることをおすすめします。
無駄がない動きをする
雨の日の配達では、できる限り無駄がない動きを心掛けましょう。雨の日は、雨粒を払い落とすなど、普段とは違った動作が多くなります。こうした動作に多くの時間を奪われると、生産性が上がりません。無駄なく効率的に動くことが、配達数を増やして稼ぎやすくするためのポイントです。
とはいえ、無駄をなくそうとするあまり安全性を損なうことは危険です。例えば、見通しの悪い交差点で周囲の確認を怠ると、思わぬ事故につながることもあります。安全をしっかり確保したうえで、効率的な動きを意識しましょう。
商品を保護する
雨の日でも配達物の品質を担保するために、しっかり商品(料理)を保護しましょう。レストランから料理を受け取る際には、濡れないようすぐに配達バッグにしまう必要があります。配達する際にも、衝撃で料理が崩れないよう安全運転を心掛けるべきです。
当然ながら、雨で料理が濡れたり崩れたりすれば、注文者の満足度は低下してしまいます。フードデリバリーの多くは、配達員を評価する仕組みがあります。不誠実な配達を続ければ注文者からの評価が下がり、インセンティブやブーストを稼ぎにくくなるでしょう。
また昨今では、SNSなどのネットワークを通してユーザーの声が他のユーザーに届きやすくなっています。雨の日に配達品質を落としてしまうと、自身どころかフードデリバリーサービスの評判悪化にもつながりかねません。フードデリバリーの一員として配達するため、自分の安全性や効率性だけでなく、注文者やフードデリバリーサービスにも配慮しましょう。
雨の日にフードデリバリーの配達に必要な道具8選
雨の日にフードデリバリーで稼ぐのであれば、下記8つのグッズを活用しましょう。
- カッパ・レインコート
- 防水カバーが備わっている配達バッグ
- 【小雨用】シューズカバー・ブーツカバー
- 【大雨用】ブーツ・長靴
- ハンドルカバー
- スマホの防水ケース/ホルダー
- タオル
- 防水スプレー
それぞれ、順番に解説します。
カッパ・レインコートはプロ仕様のものを!
配達者自身が雨で濡れると、動きづらくなるうえにストレスが溜まります。身体や洋服が濡れるのを防ぐために、カッパやレインコートを用意しましょう。
カッパ・レインコートを着用して配達する場合、汗をかくことで内側に湿気が溜まることもあります。よって、耐湿性・透湿性に優れたプロ仕様のカッパ・レインコートをおすすめします。耐湿性・透湿性が高い製品を着用すれば、内側に湿気が溜まりにくいため快適です。
ただし安全性を損なわないように、視界への影響が少ないものを選びましょう。また、配達開始時には晴れていても、配達途中で雨が降り出すことも考えられます。晴れの日でも持ち運びやすいコンパクトな製品を選ぶと、急な雨にも対応しやすいため安心です。
防水カバーが備わっている配達バッグ
配達員にとって欠かせない配達バッグですが、雨の日対策が不十分だと商品を濡らすリスクが高まります。配達バッグの指定がないフードデリバリーの場合は、防水カバー付きの製品を選ぶのがおすすめです。
フードデリバリーから指定された配達バッグでも、十分な防水機能が備わっていないケースは考えられます。防水機能が不十分であれば、防水カバーを用意しておきましょう。防水カバーを単体で購入する場合には、防水性だけでなく配達バッグのサイズに合っているかも確認が必要です。
前述した通り、濡れた商品を届けるようなことがあれば、配達員としての評価低下に直結します。必要経費と考えて、多少値段が高くてもしっかり商品を保護できる製品を選びましょう。
小雨であればシューズカバー・ブーツカバー
カッパ・レインコートだけでは、足元はカバーできません。靴が雨で濡れると湿気が溜まりストレスにつながります。足元を保護するために、シューズカバーやブーツカバーを用意しましょう。
靴の上にかぶせて履くことで、そのまま歩いても靴が濡れる心配がなくなります。急な雨にも素早く対応できるため、お気に入りの靴で配達したい人におすすめです。ただし大雨の場合は、次に紹介するレインブーツや長靴を着用するほうが快適でしょう。
大雨であれば快適なブーツ・長靴
大雨が降っているときに、お気に入りの靴を履いていくのはおすすめしません。また配達中に大雨が予想される場合、シューズカバー・ブーツカバーを着用している内に靴が濡れてしまうこともあります。大雨であれば、防水性の高いレインブーツや長靴を履いて出かけるほうが安心です。
最近のレインブーツは、スニーカーのような普段使いがしやすいデザインの製品も多く、晴れの日にも使えます。シューズカバー・ブーツカバーの見た目が気になる、という人におすすめです。レインブーツや長靴を選ぶ際には、足のサイズに合った履き心地のよいものを選びましょう。
手元には手袋よりもハンドルカバー
雨で自転車のハンドルが濡れると、手が滑って事故につながるリスクが高まります。とはいえ、手袋ではハンドル操作がしづらいうえに、料理を注文者にお渡しする際によい印象を与えないでしょう。そのため、ハンドルに装着することで濡れるのを防げるハンドルカバーがおすすめです。
ハンドルカバーであれば素手でハンドルを握れるため、違和感なく自転車に乗れます。また、配達時やスマホ操作時に手袋を着脱する必要もありません。ハンドルカバーを購入する際には、ハンドルの形状に合わせた製品を選びましょう。バイク専用のハンドルカバーもあります。
配達員の生命線・スマホの防水ケース/ホルダー
フードデリバリーの配達員にとって、アプリを操作するためにスマホが欠かせません。しかし、雨の日にスマホが濡れると操作しづらくなり、落として破損することも考えられます。こうした事態を防ぐために、スマホの防水ケースや防水ホルダーを用意しましょう。
防水ケースをスマホに装着すれば誤操作を防げるうえに、落下時のダメージも緩和できます。利用しているスマホ機種専用の防水ケースを購入すると失敗しにくいでしょう。また防水ホルダーであれば、自転車やバイク自体にスマホを固定することが可能です。ただし、スマホの利用時にはホルダーから取り出す必要があるため、取り外しがしやすい製品を選びましょう。
快適性が桁違い!高品質タオル
防水グッズで雨の日に備えたとしても、服や配達バッグは少なからず濡れてしまいます。また長時間の配達では、どうしても汗をかきやすいでしょう。濡れた部分を拭くために、タオルも必要不可欠です。
タオルで服や配達バッグを拭いてから料理をお渡しするほうが、注文者からの印象もよくなります。タオルを購入する際には、吸水性・速乾性に優れた高品質なものを選びましょう。高品質なタオルであれば、長時間の配達にも対応できます。
持ち物を守る防水スプレー
財布などの私物を持ち運ぶうえで、ウエストポーチなど小型バッグに入れることになるでしょう。雨の日には、こうしたアイテムも濡れないよう保護しなければなりません。個人の持ち物を雨から守るのであれば、防水スプレーがおすすめです。
小型バックに防水スプレーをかけることで、中に入った持ち物を保護できます。また、防水スプレーは配達バッグやハンドルカバーにかけて、防水性能をプラスすることも可能です。ただし、時間が経つと防水性能が弱まることも多いため注意しましょう。
まとめ
雨の日はフードデリバリーの注文が増える一方で、稼働する配達員が少なくなるため、受注のチャンスが増えます。また、雨の日にはインセンティブが発生しやすいのも嬉しいポイントです。
ただし、雨の日には視界が悪くなる、スリップ・転倒しやすくなる、といった注意点もあります。雨の日のフードデリバリーで稼ぐのであれば、こうした注意点を把握し、しっかり対策することが大切です。配達を快適にしたり商品を保護したりするうえでは、今回紹介したグッズが役に立つでしょう。
雨の日は晴れの日に比べると労力がかかるため、稼働することを敬遠する配達員も少なくありません。稼働数が少ないからこそ稼ぐ絶好のチャンスであるともいえます。複数配達やインセンティブにより報酬アップできれば、高品質なグッズに多少の投資をしてもまとまった収入を得られることがあります。安全確保したうえで、雨の日のフードデリバリーに挑戦してみてはいかがでしょうか。