フードデリバリーの仕事をしている方や、これから仕事をしようと考えている方のなかには、以下のようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「フードデリバリーの仕事は掛け持ちできるのか」
「フードデリバリーの仕事を掛け持ちする際に注意すべきことはあるのか」
本記事では、このようなお悩みを持つ方に向けて、フードデリバリーの仕事を掛け持ちするメリットや注意点について解説します。フードデリバリーの仕事の掛け持ちを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フードデリバリーの配達員は掛け持ちできるのか?
フードデリバリーの配達員の掛け持ち自体は可能です。Uber Eats・出前館・menuなどの国内主要のフードデリバリーサービスを提供している各社では、個人事業主である配達員と業務委託契約を結んでおり、直接雇用をしているわけではありません。
そのため、複数のフードデリバリーの仕事を掛け持ちしたい場合は、それぞれのサービスと個別に業務委託契約を結ぶだけで掛け持ちが可能です。前述した主要サービスでは、公式に掛け持ちが可能であることも公言されています。
なお、出前館については業務委託契約以外にアルバイト契約で働く方もいます。業務委託契約の場合は、他のフードデリバリーの配達員と掛け持ちが可能ですが、アルバイト契約の場合は掛け持ちができないため注意しましょう。
フードデリバリーの配達員が掛け持ちする3つのメリット
フードデリバリーの仕事をする際、ひとつのサービスだけに注力するのも良いですが、掛け持ちをすると以下のようなメリットがあります。
- 収入アップが期待できる
- ストレスの解消に繋がる
- 配達オファーの増加に伴い取捨選択ができる
ひとつずつ詳しく解説していきます。
1.収入アップが期待できる
フードデリバリーの仕事を掛け持ちすると、より多くの配達を行うことで収入アップが期待できます。収入がアップすれば、欲しいものを買ったりやりたいことをやったり、経済的な自由度も増して、さらに仕事へのモチベーションが高まります。
目的のためにまとまった額の貯金をしたいという方にも、掛け持ちはおすすめです。
2.ストレスの解消に繋がる
複数のフードデリバリーで働くと、一箇所で働くことに比べて余計なストレスがなくなります。
同じフードデリバリーの仕事でも、サービスによって配送エリアや報酬の計算方法に違いがあるので、複数のサービスで働けば気分転換にもなるでしょう。ひとつのサービスのみで働いていて、毎回同じ仕事内容で飽きてしまうといった方には、掛け持ちがおすすめです。
3.配達のオファーの増加に伴い取捨選択ができる
フードデリバリーの仕事を掛け持ちすれば、より良い仕事の選択が可能になります。ひとつのサービスのみだと、配達オファーを選り好みすることは難しいでしょう。
しかし、掛け持ちをしている場合、それぞれの配達サービスをオンラインにすることで、配達オファーの選択肢が広がります。配送エリアや報酬など、より条件の良いオファーを選択すれば、仕事がスムーズに進むだけでなく、効率良く稼げるようになります。
ただし、出前館のように複数の配達サービスを同時にオンラインにすることが禁止の企業もあるので注意しましょう。
フードデリバリーの配達員が掛け持ちする際の3つの注意点
フードデリバリーの仕事を掛け持ちすることによる、さまざまなメリットを紹介しましたが、掛け持ちする際は、注意しなければならないこともいくつかあります。安易な気持ちで掛け持ちすると、思わぬトラブルにも発展しかねません。
ここでは、フードデリバリーの仕事を掛け持ちする際の注意点を3つ紹介します。
1.各フードデリバリー企業のルールを混同しない
掛け持ちをする場合は、各フードデリバリー企業のルールを混同しないようにしましょう。同じような仕事でも、企業によって業務のマニュアルやルールが異なっています。
代表的な異なるルールとしては、配達時の服装やバッグが挙げられます。例えばUber Eatsは、私服で業務を行えます。バッグも一定の機能が保てていれば、ロゴが入っていないものでも問題ありません。しかしWoltの場合、配達時には必ずロゴの入った制服を着用し、ロゴ入りのバッグを使って業務を行う必要があります。
このように、企業ごとに服装や使用するバッグの規定があるので、必ずルールに沿って業務を実施しましょう。ルールを無視して業務を行っていることが発覚すると、最悪の場合契約を解除されてしまう可能性もあります。
2.配達の依頼を受けすぎない
フードデリバリーの仕事を掛け持ちすると、複数のサービスから配達オファーを受けられますが、管理できないほどの依頼を受けすぎないように注意が必要です。
たくさん仕事をこなしたい、たくさん稼ぎたいという気持ちは大事ですが、無理をして自分の力量以上の配達オファーを受けてしまうと、注文者への配達遅延などで迷惑をかけてしまうケースがあります。
また、余裕がなくなると配達中に事故に遭う可能性もあるので十分注意しましょう。
3.企業名を言い間違えない
フードデリバリーを掛け持ちしていると、注文者への配達時に企業名を言い間違えてしまうというケースがあります。
例えば、Uber Eatsで注文したのに「出前館です」と名乗られたら、注文者は困惑してしまいます。思わぬクレームにも発展しかねないため、配達前にどのサービスの配達をしているのか再確認するなど工夫も必要です。
フードデリバリーの配達員が掛け持ちする際の確定申告について
フードデリバリーの仕事を掛け持ちする際の注意点を3つ紹介しましたが、掛け持ちする上では確定申告についても把握しておく必要があります。
ひとつの企業に勤める会社員は、会社で年末調整を行うため、確定申告をする必要がありません。しかし、フードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合は、年末調整が行われないため、自分で確定申告が必要となるケースがあります。
フードデリバリーの配達員の仕事をする上で、確定申告が必要となるのは主に以下の2つのケースです。
- 本業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合
- 副業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合
それぞれのケースについて、詳しく解説していきます。
本業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合
本業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合、年間の所得が48万円以上になると確定申告が必要です。
この48万円というのは、所得が2,400万円以下の方の基礎控除の金額で、この金額を超える所得が発生すると、確定申告を行う必要があります。
なお、「所得」というのは、フードデリバリーの仕事で得た収入のことではなく、「収入から必要経費を差し引いた金額」となります。車やバイクを使って配達を行う場合は、燃料代などが必要経費になります。
2.副業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合
副業でフードデリバリーの仕事を掛け持ちしている場合、フードデリバリーの所得が年間で20万円以上になると、確定申告が必要です。
ここでの「所得」も、本業でフードデリバリーの仕事をしているケースと同じで、収入から必要経費を差し引いた金額を指します。
所得が年間で20万円を超えない場合は、雑所得として処理できるので確定申告は不要です。ただし、所得が20万円以下で確定申告をしなかった場合、税務署から市区町村へ申告内容が通知されないので、住民税の申告が必要です。
なお、フードデリバリーの仕事を行う場合の確定申告については、以下記事にて詳しくご説明しておりますので、ご確認ください。
https://www.bkb.delivery/?p=1392
まとめ
フードデリバリーの仕事は、業務委託契約であれば掛け持ちが可能です。フードデリバリーの仕事の掛け持ちは、収入アップやストレス解消・配送オファーの取捨選択などのメリットがあります。ただし、各企業のルールや企業名の混同、配送依頼の受けすぎには注意しましょう。
また、本業・副業に限らず、フードデリバリーの仕事を掛け持ちしている方は、確定申告についても正しく理解して、申告漏れがないように気をつけましょう。
これからフードデリバリーの仕事の掛け持ちを検討されている方は、以下の記事を参考にして、自分に合ったフードデリバリーの仕事を見つけてみてください。